医療法人 葵鐘会 医療法人 葵鐘会

海外の取り組み

海外事業について

葵鐘会は、質の高い日本の周産期医療を海外に展開し、その国のウェルフェアに貢献してまいります。

ベトナムをbridgeheadとして、モンゴル、ASEAN諸国、アフリカまで日本式の周産期医療を水平展開していきます。

モンゴル

モンゴル 2020年10月7日

JICA第6回草の根技術協力事業 活動報告

本来なら6月をもって事業を終了する予定でしたが、新型コロナウィルスの影響を受け、渡航ができなくなり、事業期間を半年延長してコロナの状況を見ながらでしたが、10月に渡航し最終回及び閉会式を実施す予定で準備を進めてきました。ただ、コロナが収束する気配からはほとんど遠く、またモンゴルからは来年4月まで外国からの入国を禁止するという通達が入りました。
そのため、zoomを使用した遠隔での講義及び閉会式に切り替え、過去2年間の講義の振り返り、受講生20名の皆さんからモンゴルの助産師としての今後の展望、見解などにつき意見をもらい、閉会式を迎えました。閉会式では、過去2年間にわたる記録を動画で配信したところ、皆さん大変だったこと、楽しかったことなどを思い出し、思わず涙する一面もありました。
現在、モンゴルでは、大人数が集まる母親学級などの開催は中止されていますが、これまで作成した保健指導の資料5つ(20分)、前期/後期 母親学級の講義資料(90分)の内容を分割して使用し、個別に指導している状況のようでした。
日々の業務に追われる中、研修準備のため資料を作成したり、より効果的な研修になるよう常に改善、工夫をしてくださいました梅崎部長、隅田副部長をはじめご協力いただきました皆様に心より感謝いたします。
今後国立第1産科病院では、保健指導の年間スケジュールを作成し、運用していく計画を立てました。今後は、現地助産師さんにより継続的に運用され、モンゴルの母子保健向上に少しでも寄与していくことを心より願っています。

出産準備教室内容へのフィードバック
理事長から受講生へのメッセージ
2年間研修活動のまとめ
閉会式の集合写真
モンゴル 2019年12月4日

JICA第5回草の根技術協力事業 活動報告

これまで現地責任者のオチル先生はじめ梅崎部長、隅田副部長にお力添えをいただきながら、「現地助産師さんが自立して妊婦健康管理を実施できるよう能力(知識・技術)を強化する」という目的を達成するために、日々研修を重ねてきました。
2016年には約300万人だった人口も、2018年は320万人まで増加しており、国立第1産科病院では、年間17,000件を超える分娩を医師と少ない助産師さんで対応しています。
研修当初は、「お産が多くて妊婦さんにかかわる時間がない」「妊婦健診は、コミュニティに設置されているファミリーヘルスセンターで行い、分娩だけ国立第1産科病院などの高次医療機関にくるので、保健指導の時間はない」と言っていた受講生。保健指導案をどのように病院に組み込むかが課題でした。しかし、今回の研修で、国立第1産科病院の看護部長より、病院のカリキュラムに、現地妊婦さん向けの研修を1か月2回のペースで組み込み、指導を始めたと、お話がありました。受講生が、「保健指導がいかに妊婦さんにとって重要か」病院へ働きかけた結果、実現したようです。
限られた時間の中で、現地助産師さん方が、助産師として、モンゴルの妊婦さんをどうしていきたいか、どうなってほしいか、を考えて、主体的に保健指導を計画、実施していける状態になったということは、企画者としてもとても嬉しいニュースでもありました。
来年4月でいよいよ活動も最終回を迎えます。これまで実施してきた内容を、モンゴルで継続的に使ってもらえるような仕組みを定着させるところまでやり遂げたいと考えています。

オチル先生(中央)よりCTG判読講習
研修の風景
モンゴル 2019年10月2日

JICA第4回草の根技術協力事業 活動報告

9月21日から9月24日の4日間、第4回研修を実施しました。事業開始から早1年、グループを5つにわけ約8か月をかけ保健指導案を作成し、受講生間でデモレッスンを続けてきました。そして、対象妊婦さん向けに、保健指導教室を開催するにあたり、今回グループの代表が、デモレッスンを実施しました。
受講生や指導者から、指導方法や伝え方についての厳しい評価に涙する場面もありましたが、休憩中、他のグループのメンバーもどのように伝えるともっと良くなるのか、ともに考え、アドバイスを行う場面も見られるようになりました。
受講生約20名がチーム一丸となって、自分自身の知識や指導技術向上がモンゴルの母子保健向上につながるという意識がより鮮明になり、益々意欲的に取り組んでいる姿が印象に残りました。
翌日には、いよいよ対象妊婦さん10名に向け、妊娠期の肥満について、妊娠期の口腔ケアについてというテーマで母親学級を開催しました。担当者は、昨日のデモレッスンにおける課題を見事にクリアし、自信をもって妊婦さんに対してプレゼンをすることができました。
妊婦さんからも、BMIの計算方法や、食事面について、多くの質問が飛び交い、もっと早く実施してほしかった、との声が多数聞かれ、関心の高さがうかがえました。
研修全体は、6回となり、いよいよ大詰めになりました。今後は、出産準備教室の講義内容から指導法そして実践まで、現地の助産師が自立して行うという最終目標にむけ、今後も積極的に活動を続けていきます。

受付の風景
対象妊婦さんへの保健指導催
モンゴル 2019年6月1日

JICA第3回草の根技術協力事業 活動報告

5月13日から四日間にわたって、受講生19名を迎え、モンゴル国立第一産科病院にて第3回研修活動を行いました。梅崎看護部長と隅田看護副部長より今回の研修テーマである分娩時処置について講義することに加え、対象助産師の分娩室での業務についてもOJT形式で観察しながらアドバイスしました。国立第一産科病院の教育計画の一環として、今年の3月にはCTG判読の授業が実施されましたが、技術の定着を図るために、オチル先生より事例研修を行いました。また、前回の研修で導入した運動指導では、筆記試験および実技試験を通して、受講生の練習の成果を評価しました。
今回は妊娠36週を過ぎた対象妊婦さん20名を集め、初めて現地の妊婦さんと触れ合うことができました。石原さんのマタニティエクササイズ教室と受講生自ら作成した保健指導案を使って出産準備教室を開催し、妊婦さんはそれぞれのトピックに興味津々に聞いて活発な質問が出て盛況でした。
発表した受講生は緊張しながらも覚えてほしい知識を頑張って伝え、助産師としての責任感を感じている様子がとても輝いて見えました。実際に発表した指導案は5つの中の3つのみですが、次回は発表しなかった2つの指導案を組み立て、出産準備教室の開催を予定です。また、運動指導の実技試験を合格した受講生によるマタニティエクササイズ教室の開催も検討しています。事業開始から1年近くが経ち、お互いに意思疎通がまだ完全にできているとは言えませんが、対象助産師の意識の変化とやる気を感じることができました。

講義の風景
対象妊婦さんに対して出産準備教室の開催
モンゴル 2018年12月18日

JICA第2回草の根技術協力事業 活動報告

12月10日~13日までの4日間の日程で国立第1産科病院にて、第2回研修を実施致しました。今回は、第1回に引き続き保健指導案の作成、妊娠期の異常編(糖代謝異常・妊婦の貧血・妊娠高血圧症)とマタニティエクササイズがテーマとなります。第1回研修終了後から第2回研修開始前まで、スカイプ会議にて現地の受講生(5つのグループに分けて指導案を作成中)と打ち合わせを行いながら、指導案作成を進めてきました。研修初日にグループごとに指導案を発表してもらったのですが、通訳の問題もあってか、こちらの意図があまり伝わっておらず、指導案というよりパンフレットに近いものであったため、急遽「指導案とは何か」というテーマで、指導者より講義・指導していただき、最終日までには何とか軌道修正することができました。
今後、5つのグループは2019年1月から4月まで、指導案を作成し、合格をもらったグループからデモレッスンを実施し、本番に備え準備を行っていきます。国立第1産科病院のバヤスガラン院長より「保健指導(特に栄養指導)や運動指導などモンゴルでは実施している施設はなく、この研修を通して是非モンゴルの先駆けとなれるよう助産師の成長を期待している。是非今後も双方ともに協力し研修を進めてほしい。」と、お話しがありました。今回の研修の課題についても改善を加え、次回の研修が効果的に行えるよう現地カウンターパートのオチル先生とともにプロジェクトを進めていきます。次回の研修は、5月13日~4日間の実施を予定しており、この2回研修に引き続き「分娩介助技術」を加え研修を行う予定としています。

グループワークの発表
マタニティエクササイズの練習
モンゴル 2018年10月1日

JICA第1回草の根技術協力事業 活動報告

9月17日、国立第1産科病院にて受講生21名を迎え、保健省・ウランバートル保健局(UB保健局)、国立モンゴル医科大学、国立第1産科病院長、チンギルティ地区病院長など本プロジェクトの関係者を招き開会式が行われました。モンゴルでは、助産師の業務は日本ほど多岐にわたることはなく限定的であるが、周産期医療の様々な課題を克服するためには、国の政策として助産師の業務範疇を拡大し、母子保健に貢献できるよう新たな教育システムを導入していく必要がある。葵鐘会の研修プログラムは、政策に合致しているため全ての助産師に展開してほしい、と保健省からお言葉を頂きました。これから2020年6月まで6回の研修を行います。まずは現地助産師の皆様と協力して現地の妊婦さん方に今何が必要か、何をしなければならないかを念頭に置き母子保健に貢献できるよう活動を進めていきます。

第1回は、講義+ワークショップという形式で「理論から実践へ」をキーワードに、講師の梅崎看護部長、隅田看護副部長より日本の母子保健の変遷、助産師の役割、保健指導の重要性など10項目を2.5日間にわたり講義を行いました。3日目は、これまで学んだ講義資料や補足資料をもとに、実際にモンゴルで妊婦さんに指導する際に必要な指導項目、またその指導案の作り方を5グループに分かれ演習を行いました。今回は、妊娠、出産、産後、育児というフェーズ分けをし、モンゴルでどのようなことを妊婦さん方に伝えていかなければならないかを話し合い、各グループごとにテーマを決め活動スケジュールを作成しました。第2回活動(12月)までに受講生がそれぞれに指導案を作成する予定です。

G. Bayasgalan院長先生(中央)と研修受講生
講義風景
モンゴル 2018年5月15日

JICA草の根技術協力事業 モンゴル・ウランバートルにて活動準備開始

2018年6月JICA草の根技術協力事業として、 葵鐘会が申請していました「モンゴル国における妊婦健康管理に関する指導能力及び助産技術強化プロジェクトが採択を受け、 2018年度から2020年度にかけて、2年間の期間で、国立第一産科病院と連携し、助産師能力向上に向けた協力事業を行うこととなりました。
同国首都ウランバートル市内の地区病院と家庭保健医療センターにて勤務する現地助産師に対して、葵鐘会助産師および医療スタッフを派遣し、 技術指導や栄養指導を含むプログラムに沿って指導を行っていく予定です。

モンゴル 2017年12月20日

JICA草の根技術協力事業 活動報告

本年12月11日~12月15日の5日間、本事業の現地カウンターパートである国立第1産婦人科病院、連携先であるチンゲルタイ地区病院、タニイティゲル家庭保険医療センターを訪問し、保健省を含め関係者へのJICA草の根技術協力事業の概要説明、活動の段取りの確認などを行い、事業開始に向けた準備活動を行いました。今回の事業では、「対象の助産師・看護師が、妊娠中の健康管理プログラム(栄養、運動、アルコールやタバコの摂取、妊娠特有の疾患など)に関する知識及び指導方法を習得し、妊婦に対して適切に指導できるようになる」ことを目標として掲げ、妊婦の健康管理プログラムにつき、対象助産師・看護師が理解を深め、活用方法を習得し、実際に妊婦へ指導していけるように活動を進めてまいります。

モンゴル 2017年11月1日

JICA草の根技術協力事業に、葵鐘会事業の採択が決定

2017年JICA第1回草の根技術協力事業に、葵鐘会が申請していた「モンゴル国における妊婦健康管理に関する指導能力および助産技術強化プロジェクト」がJICAより採択されました。 本事業は、「現地の助産師・看護師が助産にかかわる知識・技術を向上させ、妊婦健康管理の指導能力が向上すること」を目指し、葵鐘会の助産師チームが、現地の助産師・看護師への指導にあたります。 また、助産師外来及び母親学級などを定期的に開催することによって、妊婦自ら妊娠中の健康管理の重要性を理解し、健康管理ができるようになるため、啓発活動や妊婦への指導を通して、健康管理に関する意識の向上を目指します。
来年3月末を目処に契約締結等必要な手続きを行い、4月から1年半を通して活動を実施する予定です。

葵鐘会の看護部長(左から2番目)と現地産科病院のスタッフ
モンゴル 2017年6月10日

韓国・不妊治療専門病院と覚書締結

チョイ院長率いるCreation & Love Women’s Hospital(CLWH)は、モンゴルを始め海外事業を戦略的に展開する韓国・光州に本部を置く不妊治療専門病院です。 同病院は、本年2月に、モンゴルを最初の海外拠点として、不妊治療センターを開業し、現在も、次の拠点設立に向け、ネパールなど積極的に活動を続けています。 チョイ院長とはこれまでに海外の医療事情や状況について情報交換を続けており、葵鐘会としても、ベトナムなど東南アジア諸国の進出対象国でも不妊治療の需要が高まっているため、モンゴルを中心に、その他東南アジアで相乗効果を生み出せるような事業展開ができないか共同で検証するため、6月1日に人材交流を含めた覚書を締結しました。 覚書締結後には、日本や韓国で行われている不妊治療について、チョイ院長と葵鐘会不妊部門の先生方と治療に対する課題点や今後展望など活発な意見交換が行われました。

チョイ院長(CLWH)と覚書締結
モンゴル 2017年3月20日

葵鐘会山下理事長が保健大臣と面談

3月16日(木)、葵鐘会山下理事長はモンゴル保健省を訪問し、ツォグツェツェグ大臣と面談を行い、モンゴルでの母子保健医療サービス向上についての意見交換を行いました。
同大臣よりは、「改善の兆しを見せていた妊産婦死亡率が、今年度に入りわずかではあるが増加傾向にある。特に母子保健は重要課題と位置付け注力していかなければならない分野であり、今まさにモンゴルは、周産期医療サービスで豊富な経験を持つ葵鐘会の医療技術を必要としている。モンゴルへ進出を検討している葵鐘会と協力し、是非共にモンゴルの母子保健サービスの改善に努めていきたい」とのお話があり、その第1歩として、モンゴルで医師、助産師への指導につき協力の要請がありました。
今後、葵鐘会はモンゴルでの事業化を見据え、保健省やその傘下の病院とも連携し、直面している課題やニーズを正確に把握した上で、現地の周産期医療サービスの改善・向上に貢献できるように積極的に活動を進めていくことをお話しました。

モンゴル保健省大臣と山下理事長
モンゴル 2016年10月13日

エルデネバト首相との面談(於東京)

本年7月に就任したエルデネバト首相は、就任後初の外遊として、2016年10月12日から三日間の日程で訪日されました。葵鐘会山下理事長は、前回9月の同国訪問時に続き、今回も時間を頂き、ご挨拶と共に葵鐘会活動の報告を行いました。
今回の同首相訪日は、本年6月の両国EPA(経済連携協定)発効を受け、今後の両国間貿易や経済関係の強化を目的とするものであり、モンゴルの企業幹部も経済ミッションとして同行しました。葵鐘会は、同国での事業展開につき、今後の連携パートナー候補となる企業幹部とも面談を行い、今後の連携につき意見交換をおこないました。

モンゴル 2016年9月23日

国家開発庁長官と面談

葵鐘会山下理事長は、9月23日モンゴル国家開発庁のバヤルサイハン長官を訪問し、葵鐘会が検討中のモンゴルにおける周産期医療の事業化に向け、意見交換を行いました。
同長官からは、ウランバートルでは分娩施設の絶対数も不足しているため、今後新しい法的な枠組みも視野に入れ、医療分野においても進出しやすい環境づくりを整備中であること、また、葵鐘会が進出する際には、全面的に支援する、とのお言葉をいただきました。

国家開発庁
モンゴル 2016年8月29日

エルデネバト首相との面談(於ウランバートル)

2016年8月10-14日のモンゴル出張時に、同7月に成立した新政権で首相に就任したエルデネバト首相より面談機会をいただきました。 葵鐘会山下理事長よりは、日本式周産期医療のモンゴルにおける事業展開を本格的に検討開始したこと、同国周産期医療の発展に貢献していきたいことをお伝えし、同首相よりは、母子保健分野は同国医療の優先課題の一つであり、葵鐘会事業はモンゴル国民にとって有意義な事業となるため、政府としても実現に向けて可能な限り支援したい、とのお言葉をいただきました。

Jargaltulga ERDENEBAT首相
モンゴル 2016年4月10日

医療人材育成のための連携協定を締結

葵鐘会は、モンゴルにおける周産期医療事業の将来的な展開を見据え、周産期医療人材の育成のため、複数の政府系機関と覚書を締結いたしました。
同国唯一の国立医科大学であるモンゴル国立医療科学大学との間では、現地医療従事者の日本での受入教育や本邦医師・助産師などの派遣・技術指導を中心とした、両国間での周産期医療人材の交流や育成・トレーニングに関する連携協定を締結いたしました。また、ウランバートル市保健局との間では、今後の事業展開を前提とした医療人材の育成に関する連携協定を締結いたしました。労働省傘下の労働安全衛生センターとの間では、医療人材育成ならびに雇用促進に関する連携協定を締結いたしました。
今後は、これら連携協定を受け、葵鐘会の事業展開を見据えた周産期医療人材の交流や育成に向け、各政府機関との間で、具体的な企画・プログラムを実施していくことにしています。 

モンゴル国立医科大学 バトバタール学長 MOU締結
モンゴル労働省とMOU締結
ベトナム モンゴル カンボジア ラオス ルワンダ ミャンマー バングラデシュ